- はじめに
例えば単調な高速道路を運転中など、ステアリングの下の方を軽くグリップしながらリラックスして運転する事はおそらく多々あるかと思いますが、実はそのローグリップスタイルは緊急の場合にも十分に対応できる方法なのです。
- ローグリップの具体例
-
テスラ車のヨーク状ステアリングは、正にローグリップ形状にもなっています。
下のBlackTesraチャンネルのビデオで、ドライバーは大変上手にヨークステアリングをコントロールしているのですが、実は殆どいわゆるヨーク式にはグリップしていません。
例えば左折する時には、左手でノーマルグリップポジションをグリップしながら下方向へステアリングを回転させ、右手ではローグリップポジションから上方向へ回転させ、左手がグリップしにくくなったら左手は開放してその後は、右手で手のひらを押し当てる風にしながら回転させ、必要に応じて各グリップポジションの間を滑らしながら手を移動させています。
又、近頃では、エアーバッグ動作安全のために各方面で、低いポジションをグリップする事が推奨されています。
- ローグリップのやり方の基本
この様にローグリップの機会が増えてきたので、実は普段もですがレースにも向いている、ローグリップでどの様にコントロールするのが良いのかの手順を紹介します。
- ステアリングの下の方から、手のひらを上にして、上にあるステアリングの下の部分をグリップします。
- そして、左折をするには、左手は添える程度でも良く主に右手を使い、手首のスナップも利用するようにしながらステアリングを下から上へ持ち上げるようにしながら動かし始めます。
この事で、長時間でも疲れが溜まりにくい、力が入れやすい、など、様々なメリットが生まれてきます。
- 他のグリップ方法との比較
-
この「お手玉式」とは異なる方法のステアリングの使い方ですが、重要なポイントの一部がとても似ている方法が2つあります。
どちらもステアリングの使い方としてとても深い洞察が含まれているので、ぜひ参考にしてみてください。
その1 cyangarasama
「左折中では右手は上へ来るように」という重要なポイントは「お手玉式」と同じです。土屋さんのは主に左手でグリップして右手はずらしてちょうど上に来るようにしていますが、
「お手玉式」の場合、右手は最初から下の方をグリップしているのでちょうどカーブの中間では大体上に来ています。
なお、ローグリップではステアリングの下をグリップするのでそのままでは勿論ほとんど下へ引く動作はできません。
しかし、上へ押し上げる動作はこの方がやり易いのです。
その2 ロデックスタイル
ロディックスタイルさんのハンドルの回し方で「左折をする時にある程度回転してクロスしそうになったら左手は
離して右手だけにする。」という重要なポイントがあります。
これは「お手玉式」の言う「左折する時に主に使うのは右手で左手は添える程度で」と同じです。
どちらも「左折コーナリング中に右手は常に同じところをグリップしたままにしている。」となります。
偶然にも「お手玉式グリップの方法」は両氏の特徴の一部を同時に踏まえています。
土屋さんも、ロディックスタイルさんも素晴らしいドライバーです。
勝手に紹介させていただきました。
ありがとうございます。
こんな風にネット上では様々な方がどうグリップしたらよいのかのストーリーが語られていますが、基本的にグリップした位置から引力の力を利用して手を下す方向へステアリングを回す、というのが本質にあるようです。
しかし、確かに下す力を利用すれば楽に動かし始めることはできますが、そうすると少し回しただけで手の位置はすぐに一番下へ来てしまいそれ以上は回すことができなくなり、その結果、すぐに手の持ち替えをしなくてはならなくなります。
これらの事を回避するにローグリップの方法が効果的なのです。
さてさて、プロドライバーの方も、アマチュアドライバーの方も、微妙に細かいステアリングの操作や、大胆なステアリングの操作を、より確実により楽にするために、ローグリップ法も試してみてはいかがでしょうか?
- お手玉式グリップの方法の詳細
バトン式の「新時代のステアリングコントロール方法」と同様な方法
-
以下のローグリップの方法を参考に発明されたバトンタイプステアリングのコントロール方法である「新時代のステアリングコントロール方法」と同様なコントロールが可能です。
《ローグリップの特徴》
- 従来のグリップ位置で左折したときに右手で回転する範囲がAで、
ローグリップ位置で回転する範囲がBの場合、「A < B」となります。
すなわち、従来のステアリングで大きな角度を回そうとすると手の持ち替えをする必要がありましたが、ローグリップならば、そのようは煩雑な動作をしないでグリップしたままでも十分に大きな角度を回すことが可能となります。
《お手玉式の基本スタイル》
ローグリップで左折の場合、右手は右回りには回す余裕はありませんが、
その代わり左回りには大きく回せる余裕がある事になります。
そこで、左折するときは主に右手、右折するときは主に左手を使う事にします。
これは、目の前にある物体を手のひらで押して左右へ移動させる時の動作と似た
ようなコントロール感となります。
- 左折の時、左手はクロスしそうになったらグリップを解除するなどして、グリップを補助する程度で
良く、コーナリングを
終了するには手を元のグリップ位置に場合によっては手を例えば滑らしながら戻せば良いので、左右の手の混乱は起きにくいでしょう。
- 大きな左折などで、右手のグリップを続けられなくなりそうになったとしても、
ステアリングに右手を押し付けるだけにするなどで調整操作をして、
グリップしている手の場所はキープしつづけます。
《アドバンススタイル 1》
基本スタイルの通常走行で左折が近づいたら、左手のグリップする場所をステアリングの上へ手のひらで滑らしながら移動させて、安定したコーナリングの準備をします。
《アドバンススタイル 2 〜様々なコーナリングでの右手の位置》
次のコーナーが近づいたら、図1の右手の基本グリップ位置から、次のコーナーに合わせてあらかじめグリップ位置へ手を滑らすなどして移動させる場所と回転方向。
- 図1 通常運転での右手のグリップ位置
- 図2 大きい角度の左折をする時の右手のグリップ位置 その1
- 図3 大きい角度の左折をする時の右手のグリップ位置 その2
- 図4 安定した右折をする時の右手のグリップ位置 その1
- 図5 安定した右折をする時の右手のグリップ位置 その2
- 図6 安定した右折をする時の右手のグリップ位置 その3
////////// Copyright (C) 2022 "OTEDAMA" Made In Japan //////////